そば粉ができるまで

 福井県産玄そば(主に越前大野産)は粒立ちがよくツヤのある褐色をしていますが、刈り入れ乾燥した玄そばには茎や葉、泥、石などがたくさん紛れ込んでいます。それを乾燥させ水分は1415%位に保っています。この玄そばがそば粉の味やコシなどの鍵を握っています。

 石抜き撰殼機に通しわら屑や、小石、葉や茎、泥やほこりなど不純物を取り除き、殻のまま、そばの香りを飛ばさないように注意しゆっくりと循環させながら丁寧に磨きをかけます。
 その最終チェックは機械任せでなく、人間の目の手で行います。
 磨き終えたそばは黒光りで宝石のようになります。

 磨きをかけた玄そばを昔ながらのやり方で50年以上毎日回り続けている目の粗い石うすにかけ、引き割りにします。

 引き割りした玄そばです。
まだそば殻は残っています。

 引き割した玄そばを目の粗いふるいにかけ、そば殼を取り除きます。
 この殼は枕等に使用されます。

 ふるいにかけた玄そばを、石うすで細かく本びきします。
 石うすを使用するのは摩擦熱でそばの香りや味を損なわないように、またそば本来の香りと味わいが生きるように熱を持ちにくい石臼を使ってゆっくりとした回転数で粉焼けしないようにひきます。

 本びきしたそば粉を目の細かいふるいにかけて、若干残った殻や甘皮のクズをより分けて細かい粉にします。

 そばの主役「そば粉」の出来上がりです。